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ウンベラータが伸びすぎ!失敗しない剪定の基本と再生術

ウンベラータが伸びすぎ!イメージ

観葉植物の中でも、その優雅な樹形と愛らしいハート型の葉っぱで絶大な人気を誇るウンベラータ。お部屋のシンボルツリーとしても活躍してくれますよね。

ただ、人気の理由である旺盛な生育力は、時として悩みのタネにもなります。私も経験があるんですが、春から夏にかけての成長期には、本当にびっくりするくらいぐんぐん育ちます。

気づけば天井に届きそうなくらい伸びすぎてしまったり、逆に日照不足の場所で幹だけが間延びしてひょろひょろとした頼りない姿になってしまったり。「理想の樹形と違う…」と感じている方も少なくないかなと思います。

いざ剪定しようと決意しても、「ウンベラータのどこを切るのが正解なの?」「切ったら新芽が出ないんじゃないか」「時期を間違えたら枯れちゃうかも…」と不安がよぎりますよね。切ったときに出る白い樹液のことも気になりますし、どうせなら格好いいY字に枝分かれさせたい、あるいはひどい状態だから丸坊主にしてリセットしたい、なんて具体的な希望や悩みもあるかもしれません。

この記事では、そんなウンベラータの「伸びすぎ」に関するあらゆる悩みを解決するため、剪定の基本的なルールから、剪定後のアフターケア、さらには切った枝を挿し木で増やす方法や、剪定以外の曲げ方まで、できるだけ分かりやすく解説していきますね。基本さえ押さえれば、剪定は決して怖くありませんよ。

この記事のポイント

  • ウンベラータが伸びすぎる根本的な原因(ひょろひょろ・徒長)
  • 失敗しない剪定の時期と「切る位置」の黄金ルール
  • 安全作業のために知っておくべき「白い樹液」のリスクと対処法
  • 丸坊主や挿し木、Y字仕立てなど、剪定と再生の応用テクニック

ウンベラータが伸びすぎ?剪定の基本

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ウンベラータが伸びすぎてしまうのは、元気が良すぎる証拠でもありますが、その勢いに任せておくと、お部屋のスペースや全体的な美観を損ねてしまうことも。剪定は、そんなウンベラータと私たちが快適に共存するための大切なコミュニケーションです。

ただ、剪定は植物にとって「外科手術」のようなもの。やみくもにハサミを入れると、かえって弱らせてしまう原因にもなりかねません。まずは、なぜ伸びすぎるのかという「原因診断」から、安全に作業するための「時期」や「道具」、「切る位置」の基本ルールをしっかり押さえていきましょう。

伸びすぎは日光不足?ひょろひろの原因

ウンベラータが「伸びすぎ」と一言でいっても、その状態は大きく分けて2つのパターンがあるかなと思います。

ひとつは、幹も葉もしっかりと育ち、純粋に上へ上へと健康的に伸びて高くなりすぎるケース。これはこれで置き場所に困るのですが、より問題なのがもうひとつのケースです。

それは、幹が細く、葉と葉の間隔(節間=せっかん)が妙に間延びして、全体的に「ひょろひょろ」と弱々しく伸びてしまう状態。この不健康な伸び方は、専門用語で「徒長(とちょう)」と呼ばれます。

原因1:日光不足による「徒長」

徒長の最大の原因は、圧倒的な「日光不足」です。ウンベラータは耐陰性がある(日陰にも耐えられる)ため室内でも育てられますが、本来は日光が大好き。特に新芽を育てるには強い光エネルギー(光合成)が必要です。

玄関や寝室、お部屋の奥まった場所など、日照が足りない場所に長期間置かれると、ウンベラータは「なんとかしてもっと光を浴びたい!」と、光を求めて無理やり上へ上へと細胞を伸ばそうとします。これが、ひょろひょろとした間延びした姿の正体です。

原因2:根詰まりによる成長不良

もう一つの原因として見落としがちなのが「根詰まり」です。ウンベラータは成長が早い分、鉢の中の根が回るのも非常に速いんです。

鉢の中で根がパンパンに詰まってしまうと、新しい根を伸ばすスペースがなくなり、水分や養分をうまく吸収できなくなります。その結果、株全体に十分な栄養が行き渡らず、地上部が弱々しく育ったり、新しく出てくる葉が以前より極端に小さくなったりすることがあります。

あなたのウンベラータはどっち?原因診断

  • 日光不足(徒長)のサイン: 幹が細く、節と節の間が間延びしている。葉が黄色っぽい、または小さい。
    対処法: 剪定と並行して、レースカーテン越しの光が当たるような「明るい日陰」へ置き場所を見直しましょう。
  • 根詰まりのサイン: 鉢に対して株が不釣り合いに大きい。鉢底から根が出ている。水の吸い込みが悪い。新しい葉が小さい。
    対処法: 剪定で地上部を整理すると同時に、生育期に一回り大きな鉢への「植え替え」も検討が必要です。
    (参考記事:観葉植物の根詰まり|症状や対処法について | 観葉植物・お花の通販 AND PLANTS (アンドプランツ)

これらの根本原因を改善しないと、せっかく剪定しても、また同じようにひょろひょろと伸びてしまう可能性が高いです。剪定(外科的処置)と同時に、置き場所や鉢環境(根本治療)を見直すことがとても重要ですね。

 

剪定に最適な時期は4月~9月

ウンベラータの剪定で、失敗しないために最も大切なのが「作業する時期」です。

結論から言うと、最適なのは、植物の成長が最も活発になる「生育期」、具体的には4月~9月ごろです。この時期、特に気温が20℃~30℃に安定してくると、ウンベラータは光合成を活発に行い、新陳代謝が最高潮に達します。

このタイミングで剪定すれば、剪定によるダメージ(切り傷)からの回復が非常に早く、切り口の下にある「成長点」から次々と新しい芽を吹かせる体力(エネルギー)が有り余っている状態なんです。梅雨の時期(6月~7月上旬)は、湿度が高くて新芽が乾燥しにくいため、挿し木と同時に行うのにも適していますよ。

【厳禁】冬(休眠期)の剪定は絶対に避けて!

逆に、絶対に避けたいのが冬(11月~2月ごろ)の剪定です。気温が低い時期、ウンベラータは成長をピタッと止め、エネルギーを温存する「休眠期」に入ります。

この時期に剪定すると…

  • 新芽を出す体力が残っていない。
  • 切り口がうまく塞がらず、雑菌が侵入しやすい。
  • 切り口から水分が蒸発し、そのまま枝が枯れ込むリスクが高い。

最悪の場合、剪定が引き金となって株全体が枯死してしまう危険性が非常に高いです。秋(10月以降)の剪定も、冬までに回復する時間が足りない可能性があるので、遅くとも9月下旬までには作業を終えておくのが安心ですね。

 

どこを切る?節の1~2cm上が正解

時期の次に重要なのが、「ハサミを入れる位置(どこを切るか)」です。これを間違うと、「剪定したのに新芽が出ない…」という最悪の事態を招きます。

ウンベラータの新しい芽は、幹や枝のどこからでも出てくるわけではありません。必ず、幹にある横線の部分「節(ふし)」(元々、葉の付け根があった場所)か、その上にある「成長点(しょうちょうてん)」(節の上にある小さな膨らみや暗い色の点)からしか出てこないんです。

このルールを理解すれば、切るべき場所はもうお分かりですね。

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ウンベラータ剪定の黄金ルール

必ず、新芽を出させたい「節」や「成長点」の、ほんの少し上(1~2cm程度)で切ること。

節と節の間で切るとなぜダメ?

もし、このルールを知らずに、節から遠く離れた「節と節のど真ん中(節間)」で切ってしまったらどうなるでしょう?

その位置には新芽を出す「成長点」が存在しないため、植物はそこから新芽を出すことができません。結果として、切った場所から、その下にある節までの間(中途半端に残った枝)が、新芽を出すことなくそのまま茶色く枯れ込んでしまいます。見た目が悪くなるだけでなく、枯れ込みが進行して株全体を弱らせる原因にもなりかねません。

新芽の「向き」も意識しよう

さらに一歩進んだテクニックとして、残す「節(成長点)」の向きを意識してみましょう。新芽は、その成長点が向いている方向、つまり「その節に元々ついていた葉が向いていた方向」へと伸びていく性質があります。

例えば、樹形を外側に広げたい場合は、「外側を向いている成長点」のすぐ上で切ります。逆に、内側に向いている成長点の上で切ると、新芽が内側に向かって伸びてしまい、将来的に枝が混み合って風通しが悪くなる原因になります。切る前に、どの節を残せば将来的に美しい樹形になるか、イメージすることが大切ですね。

 

白い樹液はかぶれる?安全対策は必須

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ウンベラータを剪定すると、切り口から「白い樹液(ラテックス)」がポタポタと流れ出てきます。これはウンベラータがゴムの木(フィカス属)の仲間である証拠なんですが、この樹液には少し注意が必要です。

この樹液はベタベタするだけでなく、皮膚に触れると「かぶれ」や炎症、かゆみを引き起こすことがあります。特に肌がデリケートな人や、天然ゴム(ラテックス)アレルギーをお持ちの方は、深刻なアレルギー反応(アレルギー性接触皮膚炎など)を起こす可能性も指摘されています。(出典:ラテックスアレルギー/Q&A|一般社団法人日本アレルギー学会

これはウンベラータに限らず、フィカス属の植物(ガジュマル、ベンジャミンなど)に共通する特性です。安全に作業するために、以下の準備を万全にしましょう。

安全に剪定するための必須準備

  • ゴム手袋(必須): 樹液が直接皮膚に触れるのを防ぎます。軍手だと染み込む可能性があるので、ゴム製や園芸用の防水手袋がベストです。
  • エプロン・汚れてもいい服装: 樹液が衣服に付くと、洗濯しても落ちにくいシミになります。
  • 床の養生: 床やカーペットに樹液が垂れるとベタベタになり、取るのが大変です。必ず新聞紙や園芸用シートを敷いて保護してください。
  • 清潔なハサミ: 切れ味の良い剪定バサミを用意しましょう。切れ味が悪いと植物の細胞を潰してしまい、回復が遅れます。
  • ハサミの消毒: 他の植物に使ったハサミをそのまま使うと、切り口から病原菌が感染する恐れがあります。作業前にはアルコールで拭いたり、ライターの火で数秒炙ったりして「消毒」しておくと万全です。

流れ出る樹液は、ティッシュペーパーなどで軽く拭き取るか、水で洗い流せばそのうち止まります。ハサミの刃にも樹液が付着すると、急速に切れ味が悪くなるので、作業中もこまめにアルコールを含ませた布などで拭き取ると、スムーズに作業が進みますよ。

 

剪定後に新芽が出ない失敗を防ぐ

「勇気を出して剪定したのに、待てど暮らせど新芽が出てこない…」これは剪定で一番避けたい、悲しい失敗ですよね。新芽が出ない原因は、これまでに解説してきた「基本」を守れていないケースがほとんどです。

主な原因をもう一度おさらいしましょう。

    1. 時期が悪かった(冬に切った)
      これが圧倒的に多い原因かなと思います。休眠期に切ると、株に新芽を出す体力が残っていません。回復力がゼロの状態で手術するようなものです。この場合は、残念ながら春(4月以降)になって気温が上がり、株に体力が残っていれば芽吹くのを待つしかありません。
    2. 株自体が弱っていた
      生育期であっても、日光不足や深刻な根詰まりで元々元気がなかった場合、剪定のダメージに耐えられず、新芽を出す余力が残っていないことがあります。剪定前(できれば春先)から、明るい場所に置いて肥料(活力剤)を与えるなど、まずは株の体力を回復させてあげることが先決だったかもしれません。
    3. 切る位置が悪かった
      黄金ルールである「節のすぐ上」ではなく、「節と節の間」で切ってしまったケース。この場合、その位置からは新芽は出ません。もし枯れ込みが始まっているなら、その下にある「節」のすぐ上で、もう一度切り直す(切り戻す)作業が必要になるかもしれません。

逆に言えば、「生育期(4月~9月)」に「元気な株(体力がある状態)」を「節のすぐ上」で切る、という3つの基本さえ守れば、ウンベラータは生命力が強い植物なので、そうそう剪定に失敗することはありません。

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適切な時期・方法であれば、早ければ10日~2週間、遅くとも1ヶ月もすれば、切り口の下にある節(成長点)がプクッと膨らみ、可愛い緑色の新芽が顔を出してくれますよ。

 

Y字に枝分かれさせる剪定テクニック

ウンベラータが一本の幹(主幹)だけで、ひょろひょろと上に伸びてしまい、ちっとも枝分かれしない…。「もっと低い位置から、Y字やV字のようにこんもりと枝分かれさせて、ボリュームを出したい」というご相談も本当によく受けます。

この一本杉状態を解消し、意図的に枝分かれさせるためのテクニックが「主幹剪定(しゅかんせんてい)」、いわゆる「芯止め」です。

植物には通常、一番てっぺんの芽(頂芽=ちょうが)が優先的に伸び、横から出る芽(脇芽=わきめ)の成長を抑制する「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」という性質があります。これは、植物が他のライバルより早く高さを確保して光を独占するための生存戦略ですね。

この性質のせいで、ウンベラータは放っておくと脇芽が出にくく、一本杉のようになりがちなんです。

そこで、このてっぺんの芽(頂芽)を、あえて剪定でバッサリと摘み取ってしまいます。すると、頂芽優勢の仕組みが崩壊し、これまで抑制されていた脇芽たちが「今がチャンス!」とばかりに一斉に成長を始めます。

この性質を利用し、枝分かれさせたい位置(高さ)にある節の、1~2cm上で主幹を切ると、そのすぐ下にある複数の脇芽(通常1~3個)が同時に動き出し、そこからY字や三又のように枝分かれしてくれる、というわけです。

コツは、剪定後にしっかりと日光が当たる場所で管理すること。光が足りないと、結局一番強い脇芽が1つだけ伸びて、Y字にならずに「くの字」に曲がっただけ…ということにもなりかねないので、剪定後の管理がとても重要ですよ。

伸びすぎたウンベラータの応用剪定と再生

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さて、ここまではウンベラータ剪定の「基本」について詳しく見てきました。原因診断、時期、切る位置、安全対策、そしてY字テクニック。これだけ押さえれば、基本的な剪定はもう大丈夫なはずです。

ここからは「応用編」。徒長がひどすぎて基本の剪定ではどうしようもない場合の「リセット術」や、剪定で切り落とした枝を再利用する「増やす楽しみ」、そして剪定後の「アフターケア」について、さらに一歩踏み込んで解説していきますね。

思い切って丸坊主にする剪定

「徒長がひどすぎて、もうどこから手をつけていいか分からない」「病気や葉焼け、害虫(ハダニなど)の被害で、ほとんどの葉がボロボロになってしまった…」

そんな絶望的な状態でも、諦めるのはまだ早いかもしれません。ウンベラータの強靭な生命力を信じて、すべてをリセットする最終手段が「丸坊主」剪定です。

これはその名の通り、葉をすべて落とし、幹と太い枝だけ(あるいは幹一本だけ)の状態にしてしまう、非常に大胆な剪定方法です。

こんなことをして大丈夫か不安になりますが、必ず「生育期(4月~9月)」に行うことさえ守れば、ウンベラータは幹や枝に残っている無数の「節(成長点)」から次々と新芽を吹いて、数ヶ月後には青々とした姿に見事に復活してくれます。

地際(地面のすぐ上)に近い、より低い位置で剪定するほど、低い位置から枝分かれし、横に広がるコンパクトで力強い樹形に仕立て直すことができます。

丸坊主剪定後の「芽かき」

丸坊主にした後は、幹のあちこちから新芽が無秩序に吹いてくることがあります。すべての芽を育ててしまうと、結局また枝が混み合って風通しが悪くなってしまうため、ある程度芽が出揃った段階で「芽かき」という作業を行います。

内側に向かっている芽や、同じ箇所から複数出ている芽、不要な方向の芽は、小さいうちに指でかき取ります。これにより、伸ばしたい方向の枝(外向きの枝など)にエネルギーを集中させ、理想の樹形をデザインしていくわけですね。

丸坊主剪定の【最重要】管理ポイント

絶対に冬に行わないでください。生育期以外に丸坊主にすると、新芽を出す体力が残っておらず、ほぼ確実にそのまま枯死します。

もう一つの超重要ポイントは「水やり」です。葉がゼロになったということは、植物が水分を蒸散させる器官がなくなったということ。この状態で剪定前と同じように水を与えると、根が水を吸い上げられず、100%根腐れを起こしてしまいます

丸坊主にした後は、「土がカラカラに乾いているのをしっかり確認してから、少量を与える」程度に、水やりを徹底的に控えること。これがリセット成功の最大の鍵です。

 

切った枝は挿し木や水挿しで増やす

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剪定で切り落とした枝、元気な部分までそのまま捨ててしまうのは、なんだかもったいないですよね。ウンベラータは「挿し木(さしき)」で非常に簡単に増やすことができるので、ぜひ挑戦してみてください。剪定と同じく、生育期(4月~6月ごろがベスト)に行うと成功率が格段に高まります。

特に初心者の方におすすめなのが、土に直接挿す「土挿し」よりも、まず水で発根(はっこん)させる「水挿し(みずさし)」です。発根の様子が目に見えて分かるので、管理がとても楽ですよ。

水挿しの簡単ステップ

  1. 挿し穂(ほ)の準備: 剪定した枝の先端部分(元気な部分)を、節が2~3箇所含まれる長さ(15cm~20cm程度)でカットします。
  2. 切り口の処理: 切り口を「斜め」にスパッと切ります。カッターナイフなど、切れ味の良い刃物を使うと、植物の細胞(道管)を潰さず、吸水面積も増えるので成功率が上がります。
  3. 葉の整理: 水分の蒸散を防ぎ、発根にエネルギーを集中させるため、先端の葉を1~2枚残し、それより下についている葉はすべて付け根から切り落とします。残す葉が大きい場合は、半分くらいの大きさにカットしておくと、さらに蒸散を防げます。
  4. 樹液の洗浄(最重要): 切り口から出る白い樹液を、水でしっかり洗い流します。この作業は非常に重要で、樹液が切り口で固まってしまうと、吸水の妨げとなり、発根失敗や腐敗の原因となります。
  5. 水に挿す: 透明なコップや花瓶、ペットボトルなどに水を入れ、挿し穂の切り口を数センチ浸けます。
  6. 管理: 直射日光の当たらない、室内の明るい場所で管理します。水が腐敗するのを防ぐため、水はできるだけ毎日交換して清潔を保ちましょう。水に活力剤(メネデールなど)を数滴入れておくと、発根が促進されるのでおすすめです。

管理が順調であれば、早ければ約2週間~1ヶ月ほどで、切り口や節の部分から白い根が伸びてきます。

鉢上げ(植え替え)のタイミング

水挿しで出た根が5cm程度まで十分に伸び、本数も増えてきたら、いよいよ土に植え替える「鉢上げ(はちあげ)」のタイミングです。

肥料分を含まない、清潔な土(赤玉土の小粒や、市販の「挿し木・種まき用の土」)を用意します。小さめの鉢(3号~4号ポットなど)に鉢底石と用土を入れ、割り箸などで穴を開けてから、繊細な根を傷めないように優しく植え付けます。

植え付けたら、根と土を馴染ませるために水をたっぷり与えます。水(水中)から土(土中)への急激な環境変化で、植え替え直後は株が不安定になりがちです。土が乾きすぎないよう注意しつつ、引き続き明るい日陰で様子を見ながら管理しましょう。新しい葉が動き出したら、無事に根付いたサインです。

「水挿し」と「土挿し」の比較

どちらの方法も一長一短あります。ご自身の管理スタイルに合わせて選んでみてください。

方法 メリット デメリット 難易度
水挿し ・発根の様子が見える
・管理が楽(水換えのみ)
・腐敗に気づきやすい
・鉢上げの際、環境変化で根が傷むことがある
・水が腐りやすい
低(初心者向け)
土挿し ・鉢上げの手間がない
・土の中の環境に最初から慣れる
・発根したか見えない
・水分の管理が難しい(過湿・乾燥)
・腐敗しても気づきにくい
高(中級者向け)

 

剪定後の水やりは控えめが鉄則

これは「丸坊主」の項目でも強調しましたが、通常の剪定後(葉の量が減った後)もまったく同じです。初心者が最も失敗しやすいのが、剪定後の「水やり」なんです。

「手術(剪定)して弱っているから、早く元気になれ!と、お水をたっぷりあげよう」という親心は、残念ながらウンベラータにとっては逆効果になってしまいます。

理由は単純で、植物は主に「葉」から水分を蒸散させています。その蒸散する力(ポンプ)によって、根から新しい水を吸い上げています。剪定で葉の量が減るということは、この水分を蒸散させる量(=根から吸い上げる水の量)も比例して激減する、ということです。

それにもかかわらず、剪定前と同じペース(例えば「3日に1回」など)で水を与え続けるとどうなるでしょう?

吸水量が減っているため、鉢の中の土が常にジメジメと湿った状態(過湿)になります。土の中が水で満たされると、根が呼吸(酸素を取り込む)できなくなり、やがて「根腐れ」を引き起こしてしまいます。元気にするための剪定が、かえって枯らす原因になってしまうんですね。

剪定後の水やりルール

剪定後は、水やりの頻度を「減らし、控えめ」にします。
必ず「土の表面がしっかり乾いたのを指で確認してから」たっぷりと与える、という基本を徹底してください。剪定前より水やりの間隔(日数)が長く空くはずです。
(参考記事:【保存版】観葉植物の正しい水やりの方法を教えます!| 観葉植物の基礎知識|APEGO

肥料・活力剤のタイミングは?

  • 肥料(固形・液体): 剪定直後は絶対に与えてはいけません。弱っている(手術直後)の植物に濃い食事(肥料)を与えると、根が吸収しきれず「肥料焼け」を起こし、とどめを刺すことになりかねません。剪定から数週間が経過し、新しい芽が動き出したり、葉が開き始めたりしたのを(体力が回復したのを)確認してから、規定より薄めた液体肥料などから少しずつ与え始めましょう。
  • 活力剤(メネデールなど): 肥料とは異なり、活力剤(発根促進剤)は剪定後の回復を助ける効果が期待できます。剪定後の水やりに、規定量より薄めたものを与えるのは有効なケアと言えますね。

 

ワイヤーで曲げる剪定以外の整え方

「伸びすぎ」の対策や、樹形をデザインする方法は、実は「切る(剪定)」だけではありません。もし、お家のウンベラータの幹がまだそれほど太くなく(目安として指で曲げてみて、しなやかさが残っている程度)、若い木であれば、ワイヤーや支柱を使って幹を「曲げる」ことで、S字カーブや、よりアーティスティックな樹形に仕立てる「曲げ木(まげき)」というテクニックもあります。

生産者さんが出荷するような、格好いいS字のウンベラータは、この方法で小さい頃から矯正されて作られています。

曲げ木の方法

  1. ワイヤーを使う方法:
    幹の太さに合った太めのワイヤー(アルミ線や、緑色にコーティングされた園芸用ワイヤーなど)を用意します。幹に、添え木のようにワイヤーを沿わせ、麻紐やビニールタイなどで幹とワイヤーを一緒にぐるぐると巻き、固定します。その後、ワイヤーごとゆっくりと理想のカーブに曲げて矯正します。
  2. 支柱と紐を使う方法:
    鉢にしっかりと支柱を立て、幹を支柱に固定します。そこから、曲げたい方向へ麻紐やビニールタイなどで引っ張り、テンションをかけて少しずつカーブを作っていきます。

曲げ木の失敗しないコツ

  • 焦らないこと(最重要): 最大のコツは「焦らないこと」です。急激に曲げると幹が「ポキッ」と折れてしまいます。「1つのカーブを作るのに半年~1年かける」くらいの、ゆったりした心積もりで、少しずつ、じっくりと矯正していきます。
  • 時期は問わない: 剪定や植え替えと異なり、株自体に大きなダメージを与える作業ではないため、基本的には1年中いつでも開始できます(生育期の方が成長に合わせて曲げやすいですが)。
  • こまめな調整(必須): ウンベラータが成長して幹が太くなると、固定している紐やワイヤーが幹に食い込んでしまいます。数ヶ月に一度は必ずチェックし、紐を緩めたり、巻き直したりするメンテナンスが必要です。これを怠ると、幹に醜い傷が残ってしまいますよ。

 

ウンベラータ伸びすぎ剪定の総まとめ

さて、ウンベラータの「伸びすぎ」問題と、その剪定方法について、基本から応用までかなり詳しく見てきました。いかがでしたでしょうか。

伸びすぎるのは元気な証拠ですが、その旺盛な生命力と上手に付き合い、私たちの暮らしの空間に調和させるために「剪定」は欠かせない作業ですね。

最後に、この記事の最も重要なポイントをもう一度おさらいします。

ウンベラータ剪定 成功の鍵

  • 時期: 必ず成長が活発な「生育期(4月~9月)」に行う。(冬は厳禁!)
  • 安全: 白い樹液でかぶれるため、「ゴム手袋」は必須で作業する。
  • 位置: 新芽は「節」からしか出ない。必ず「節の1~2cm上」で切る。
  • 管理: 剪定後は葉が減り、吸水量が激減する。「水やりは徹底的に控える」(土が乾くまで与えない)。

ひょろひょろの徒長も、Y字の枝分かれも、丸坊主からのリセットも、これらの基本さえ押さえていれば、失敗を恐れる必要はまったくありません。切った枝で挿し木に挑戦するのも、植物を育てる楽しみを何倍にもしてくれます。

ウンベラータの伸びすぎに関する剪定は、植物と対話しながら理想の姿をデザインしていく、クリエイティブな作業でもあると私は思います。ぜひこの記事を参考に、お家のウンベラータを、あなただけの理想の樹形に仕立て直してみてくださいね。

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過去に植物を枯らした経験から「もう失敗したくない…」と思い、信頼できる育て方の情報だけをまとめています。一緒にグリーンライフを楽しみましょう!

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