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ヤマボウシを植えてはいけない?5つの理由と後悔しない育て方

ヤマボウシを植えてはいけない?イメージ

お庭のシンボルツリーとして人気のヤマボウシですが、「ヤマボウシ 植えてはいけない」という言葉を見かけて、植えるのをためらってはいませんか。

美しい花が咲き、愛らしい実がなる一方で、放置すると大きくなりすぎるなどの欠点や、庭木としての剪定の手間から後悔するケースもあるようです。また、常緑ヤマボウシとヤマボウシの違いや、それぞれの特徴と種類、風水的な考え方、最適な植える時期など、知っておくべき点は多岐にわたります。

この記事では、「友情」という素敵な花言葉を持つヤマボウシの魅力を再確認しつつ、常緑タイプも含めて後悔しないための育て方のポイントを詳しく解説します。

この記事のポイント

  • 「植えてはいけない」と言われる具体的な理由
  • ヤマボウシの魅力と後悔しないための育て方のコツ
  • 常緑種と落葉種の違いや、適切な品種選び
  • 剪定や植え付けの最適な時期

ヤマボウシを植えてはいけないと言われる本当の理由

ヤマボウシを植えてはいけない?イメージ

ポイント

  • ヤマボウシが持ついくつかの欠点
  • 植えてから後悔しないための注意点
  • 放置すると大きくなりすぎて管理が大変
  • 庭木として剪定が難しいといわれる所以
  • 風水で見るヤマボウシの植え方と方角

ヤマボウシが持ついくつかの欠点

ヤマボウシは自然な樹形が美しい人気の庭木ですが、植える前に知っておきたいいくつかの欠点があります。これらを理解しないまま植えてしまうと、後々の管理に手間がかかり、悩みの種になる可能性があります。

まず、成長後の大きさが挙げられます。ヤマボウシは中高木に分類され、品種や環境によっては樹高が10mを超えることも珍しくありません。植えた当初は小さくても、数年で想像以上に大きく成長し、家の窓からの日当たりを遮ったり、越境してご近所に迷惑をかけたりするケースがあります。

また、落葉性のヤマボウシは、秋になると大量の落ち葉が出ます。美しい紅葉は魅力ですが、その後の掃除は毎年の手間となり、特に住宅が密集している場所では大きな負担になりかねません。

病害虫のリスク

ヤマボウシは比較的病害虫に強いとされていますが、全く被害がないわけではありません。特に、幹に穴を開けて内部を食害するテッポウムシ(カミキリムシの幼虫)の被害にあうことがあります。発見が遅れると木が弱る原因になるため、注意深い観察が必要です。また、風通しが悪いと、葉が白い粉を吹いたようになる「うどんこ病」が発生することもあります。

これらの欠点を事前に把握し、ご自身の住環境や管理にかけられる時間と労力を考慮することが、ヤマボウシを楽しく育てるための第一歩です。

植えてから後悔しないための注意点

ヤマボウシを植えてから「こんなはずではなかった」と後悔しないために、植え付け前に確認しておくべき重要な注意点がいくつか存在します。

最も重要なのは、植える場所の選定です。ヤマボウシは日光を好む植物ですが、実は強い西日を嫌う性質があります。西日が強く当たる場所に植えると、葉が焼けてしまい、生育が悪くなる原因になります。理想的なのは、午前中に日が当たり、午後は建物の影になるような、明るい半日陰の場所です。

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特に夏場の強い西日は植物にとって大きなストレスになります。家の東側や、大きな木の陰になるような場所を選ぶと失敗が少ないですよ。

次に、土壌の環境も大切です。本来は山の林縁などに自生する木なので、水はけが良く、適度な湿度を保てる土壌を好みます。粘土質で水はけが悪い土地や、逆に乾燥しすぎる場所は避けた方が賢明です。植える前には腐葉土や堆肥を十分にすき込み、土壌を改良しておきましょう。

そして、前述の通り、将来の大きさを具体的にイメージすることも欠かせません。10m以上に成長する可能性を考慮し、建物や電線、隣家との距離を十分に確保してください。スペースに限りがある場合は、成長が比較的緩やかな品種を選んだり、鉢植えで管理したりする方法も選択肢の一つです。

放置すると大きくなりすぎて管理が大変

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ヤマボウシを剪定などの手入れをせずに放置すると、その美しい姿とは裏腹に、管理が非常に大変な状況に陥ることがあります。

最大の理由は、その成長力にあります。環境が合えばスクスクと育ち、数年で樹高は5mを超え、最終的には10mから15mに達する高木になります。ここまで大きくなると、個人の手で剪定するのは非常に危険で、高所作業車などを持つ専門の業者に依頼する必要が出てきます。当然、その費用も高額になりがちです。

また、枝葉が伸び放題になると、樹木の内部は枝が混み合い、日当たりや風通しが悪化します。これは見た目の問題だけでなく、病害虫が発生しやすい環境を作り出してしまいます。うどんこ病やカイガラムシは、こうした過密な状態で発生しやすくなるのです。

メモ

大きくなりすぎたヤマボウシは、台風や強風の際に枝が折れたり、最悪の場合は倒木したりするリスクも高まります。特に、一本立ちで高く成長した木は注意が必要です。そうなる前に、若木のうちから定期的な剪定で樹高や枝の広がりをコントロールすることが極めて重要になります。

庭木として剪定が難しいといわれる所以

ヤマボウシは「剪定が難しい」と言われることがありますが、これは他の庭木のように単純に刈り込めば良いわけではない、という点に理由があります。ヤマボウシの魅力は、何と言っても枝が横に伸びやかに広がる自然な樹形です。

そのため、むやみに枝先を切り詰める「切り詰め剪定」を行うと、その場所から不自然な枝が複数生えてしまい、本来の美しい樹形を損ねてしまいます。ヤマボウシの剪定は、不要な枝を付け根から取り除く「透かし剪定(枝抜き剪定)」が基本となります。

剪定の主な目的

ヤマボウシの剪定は、主に以下の目的で行います。

  • 樹形を整える:混みすぎた枝や、変な方向に伸びた枝(忌み枝)を整理する。
  • 風通しを良くする:病害虫の発生を予防する。
  • 大きさを維持する:高さを抑え、枝の広がりをコントロールする。

剪定の最適な時期は、葉が落ちた後の休眠期である12月〜2月頃です。この時期は木の活動が停止しているため、太い枝を切っても木への負担が少なくて済みます。また、葉がないため枝の構造が分かりやすく、どこを切るべきか判断しやすいというメリットもあります。

メモ

注意点として、ヤマボウシの花芽は夏に作られます。夏以降に強く剪定すると、翌年の花芽まで切り落としてしまい、花が咲かなくなる原因になるので避けてください。どうしても夏場に気になる枝があれば、軽い剪定に留めましょう。

風水で見るヤマボウシの植え方と方角

庭木を植える際に、風水を気にされる方もいらっしゃるでしょう。ヤマボウシ自体に強い吉凶の意味合いはあまり語られませんが、一般的に庭木を植える際の風水の考え方を参考にすることができます。

風水では、家の中心から見て鬼門(北東)や裏鬼門(南西)の方角に大きな木を植えるのは避けた方が良いとされています。これは、日当たりや風通しが悪くなることを避けるという、生活の知恵に基づいた考え方でもあります。

一方で、ヤマボウシの白い花は、風水において「浄化」や「清潔」を象徴すると考えられます。そのため、家の気を清浄に保ちたい場所に植えるのは良い選択かもしれません。特に、人が集まるリビングから見える場所や、玄関周りに植えると、良い気を呼び込むとされています。

方角との相性

一般的に、白い花が咲く木は西の方角と相性が良いと言われています。西は「金」の気を持つ方角で、楽しみ事や金運に関係します。ただし、前述の通りヤマボウシは西日に弱い性質があるため、もし西側に植える場合は、建物で午後の日差しが遮られるような場所を選ぶ工夫が必要です。

風水はあくまで考え方の一つですが、家族が心地よく過ごせる環境づくりのヒントとして、日当たりや風通しといった実用的な面と合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。

「ヤマボウシを植えてはいけない」は誤解?正しい知識と魅力

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ポイント

  • 常緑ヤマボウシとヤマボウシの違い
  • ヤマボウシの美しい特徴と人気の種類
  • 食べられる甘い実がなるという魅力
  • 「友情」を意味する素敵な花言葉
  • ヤマボウシを上手に育てる植える時期
  • ヤマボウシを植えてはいけない場合の総括

常緑ヤマボウシとヤマボウシの違い

ヤマボウシには、冬に葉を落とす「落葉性」の品種と、一年中緑の葉を保つ「常緑性」の品種があります。庭の用途や好みに合わせて選べるのが魅力ですが、両者にはいくつかの違いがあるため、特徴を理解しておくことが大切です。

最も大きな違いは、名前の通り葉が落ちるかどうかですが、それ以外にも耐寒性や花の時期、成長の仕方にも差が見られます。特に、常緑ヤマボウシは落葉性のものに比べて寒さに弱い傾向があるため、寒冷地での地植えには注意が必要です。

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一年中葉がある常緑ヤマボウシは、目隠しや生垣としての役割も期待できます。一方で、落葉ヤマボウシは冬に日が差し込むので、お部屋を明るく保ちたい場合に適していますよ。

それぞれの特徴を以下の表にまとめましたので、品種選びの参考にしてください。

項目 落葉ヤマボウシ (日本原産) 常緑ヤマボウシ (中国原産など)
耐寒性 強い やや弱い(南関東以西が目安)
葉の特徴 秋に美しく紅葉し、冬に落葉する 光沢のある濃い緑の葉が一年中茂る
開花時期 5月~7月頃 品種によるが、5月~6月頃と秋にも咲くものがある
花の印象 新緑の中で白い苞が際立つ クリーム色がかった苞が多く、花付きが良い
成長速度 比較的早い 比較的緩やか
剪定の適期 冬期(12月~2月) 花後すぐ、または冬期

ヤマボウシの美しい特徴と人気の種類

ヤマボウシの最大の魅力は、初夏に咲く清楚で美しい花です。花びらのように見えるのは「総苞片(そうほうへん)」と呼ばれる葉が変化したもので、その中心に数十個の小さな花が球状に集まって咲きます。この姿が、山法師(やまぼうし)が白い頭巾をかぶっているように見えることから、その名が付きました。

総苞片はハナミズキとよく似ていますが、ヤマボウシの総苞片は先端が尖っているのが特徴です(ハナミズキは先端がくぼんでいます)。また、秋には美しい紅葉と、後述するユニークな果実も楽しめ、四季を通じて見どころが多い庭木です。

人気の代表的な種類

近年では品種改良が進み、さまざまな特徴を持つヤマボウシが流通しています。

  • ベニバナヤマボウシ(ミス・サトミなど)
    ピンク色の総苞片が非常に華やかな人気の品種です。色の濃淡は品種によって様々で、庭を明るい印象にしてくれます。
  • ウルフ・アイ
    葉に白い覆輪(ふちどり)が入る斑入りの品種。花がない時期も葉が美しく、カラーリーフとして楽しめます。
  • ミルキーウェイ
    従来種よりも花付きが非常に良いことで知られる品種。満開の時期には、天の川のように木が白く見えるほど花をつけます。
  • ホンコンエンシス「月光」
    代表的な常緑ヤマボウシの品種。クリーム色の花をびっしりと咲かせ、生垣などにも利用されます。

これらの種類から、お庭のイメージやスペースに合わせて最適な一本を選ぶのも、ヤマボウシ栽培の楽しみの一つと言えるでしょう。

食べられる甘い実がなるという魅力

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ヤマボウシのもう一つの大きな魅力は、秋に熟すユニークな形をした果実です。直径1〜3cmほどの球形で、表面はサッカーボールのようにゴツゴツしており、熟すと赤くなります。

この実は食用になり、その味はマンゴーやバナナ、アケビなどに例えられる、ねっとりとしたトロピカルフルーツのような甘さがあると言われています。中にはいくつかの種が入っていますが、皮を剥いてそのまま生で食べることができます。

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味は個体差もありますが、完熟したものは本当に甘くて美味しいですよ。お子さんと一緒に収穫して味わうのも、素敵な食育体験になりますね。

生食以外にも、その甘さを活かしてジャムや果実酒に加工して楽しむことも可能です。

ハナミズキの実との違いに注意

ヤマボウシとよく似たハナミズキにも秋に赤い実がなりますが、ハナミズキの実は食用にはできず、毒性があるという情報もあります。ヤマボウシの実は複数の花が一つにまとまった「集合果」で球形ですが、ハナミズキの実は一つ一つが独立しています。間違えて口にしないよう、十分注意してください。

「友情」を意味する素敵な花言葉

ヤマボウシには「友情」という素敵な花言葉が付けられています。

この花言葉の由来は、はっきりとはしていませんが、中心に集まって咲く小さな花々を支えるように、4枚の白い総苞片が寄り添っている姿から連想されたものと考えられています。まるで、大切な仲間たちが肩を寄せ合っているような、温かい雰囲気を感じさせます。

また、ヤマボウシの学名「Cornus kousa」の「kousa」は、箱根地方での古い呼び名「クサ」に由来します。古くから日本の山野に自生し、人々の暮らしの近くにあった木であることがうかがえます。

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「友情」という花言葉を持つことから、新築祝いや、大切な友人への贈り物として選ばれることもあります。庭に植えたヤマボウシが花を咲かせるたびに、大切な人との絆を再確認できるかもしれません。

ヤマボウシを上手に育てる植える時期

ヤマボウシを健康に育てるためには、植え付けの時期が非常に重要です。最適な時期に植えることで、木への負担を最小限にし、スムーズな活着を促すことができます。

ヤマボウシの植え付けに最も適した時期は、木の成長が止まる休眠期、具体的には葉が完全に落ちた後の12月から、新芽が動き出す前の3月までです。この期間に植え付けを行うと、根が傷ついた際のダメージが少なく、春からの成長期に向けてゆっくりと環境に順応できます。

植え付けの手順とポイント

  1. 穴を掘る:根鉢(ポットから出したときの根と土の塊)の2倍以上の直径と深さの植え穴を掘ります。
  2. 土壌改良:掘り上げた土に、腐葉土や堆肥を3割ほど混ぜ込み、水はけと保水性の良い土を作ります。
  3. 元肥を施す:植え穴の底に、緩効性の化成肥料などを元肥として少量入れ、土を少し被せます。根が直接肥料に触れないようにするのがポイントです。
  4. 植え付け:根鉢を崩さずに植え穴の中央に置き、木の向きを決めます。接ぎ木の苗の場合は、接ぎ口が地面に埋まらないように注意してください。
  5. 埋め戻しと水やり:改良した土を隙間なく埋め戻し、棒などで軽く突いて根と土を密着させます。最後に、水をたっぷりと与え、土を落ち着かせます。
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植え付け直後は木が不安定なので、倒れないように支柱を立ててあげると安心です。支柱は1年ほどで外し、木が自立できるように促しましょう。

ヤマボウシを植えてはいけない場合の総括

  • 「ヤマボウシを植えてはいけない」と言われるのは、成長後の大きさや落ち葉、剪定の手間などの理由がある
  • 中高木に分類され、放置すると樹高が10mを超える可能性がある
  • 西日が強く当たる場所を嫌うため、植え場所の選定が重要
  • 落葉性は秋の落ち葉掃除が負担になる場合がある
  • 自然な樹形を活かす「透かし剪定」が基本で、むやみな刈り込みは避けるべき
  • 剪定の適期は葉が落ちた冬の休眠期(12月~2月)
  • テッポウムシやうどんこ病などの病害虫リスクもゼロではない
  • 一年中葉が茂る「常緑ヤマボウシ」という選択肢もある
  • 常緑種は落葉種より寒さに弱い傾向がある
  • 初夏に咲く白い花(総苞片)が清楚で美しい
  • 人気の品種にはピンク色の花が咲く「ミス・サトミ」などがある
  • 秋には甘くて食べられるユニークな形の実がなる
  • ハナミズキの実は食用にできないため注意が必要
  • 花言葉は「友情」で、贈り物にも適している
  • 植え付けの最適な時期は冬の休眠期である

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過去に植物を枯らした経験から「もう失敗したくない…」と思い、信頼できる育て方の情報だけをまとめています。一緒にグリーンライフを楽しみましょう!

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